30/12/2015

十年前の旅

ヴィルフランシュでブイヤベース

本日もどピーカン。昨日のスェーデンの女の子達や他の滞在客とテラスで朝食をとってから部屋に戻り、テレビから流れるLIVE 8の様子を眺めながらゆっくり身支度。

まずはドライブ、そして昨日聞いたヴィルフランシュの海岸へ。この辺りでは少ない砂浜のあるこぢんまりとした入江は人気の観光スポットらしく、海岸沿いの駐車場が混み合っていた。ビーチではみなさんこんがり日焼けに余念がない。
日差しが強くて干からびそうなので、海岸に面して並ぶレストランのうちの一軒に避難。昼食は海を眺めながら、食べきれないと知りつつもやはりブイヤベースに挑戦せねば。パリではあんまり魚料理を食べる機会がなくて美味しかったけれどやっぱり完食は出来ないのだった。
車に戻ると車内が凄く暑くてスープで煮られる魚の気持ちになった。

シャガール美術館

ひとはなぜ旅行すると美術館に行くのだろうか。僕達夫婦もいちおう美大出身なのに普段は美術館にあまり行かないけれど、ご多分に漏れず午後はニース市内の国立マルク・シャガール美術館へ。昔、学生時代に一度来たことがあるのだけれど、場所を覚えていなくてぐるぐる道に迷った。トラム工事で通行止めが多いせいだ、とブログには書いておこう。
シャガールの作品は謎の動物やエッフェル塔に顔や手足が生えたようなキャラがユーモラスで、深刻じゃないから旅先で鑑賞するのにぴったりな気がする。そもそも展覧会を観ると消耗するのでなかなか足が向かないんだけど、南仏の明るい日差しの元で美術館を訪れるならマチスやシャガールがうってつけかな。
シャガール美術館にて

けれどそうこうするうち、わびすけが絵のように傾き始めた。どうやら軽い熱中症らしい。美術館のカフェでぐびぐび水分補給。ふだんあまり陽に当たらない身に南仏の太陽は強烈過ぎたのかも。
幸いほどなく復活、ひと休みしてピクニックの待ち合わせへと向かった。

海辺のピクニック

待ち合わせのカフェに行くと、ロロとひさなおさんが楽しそうにビジネスプランを練っていた。実現するといいねー!
三家族揃ったところで二台の車で移動。ロケハンまでして見つけてくれた場所は、海岸だけど砂じゃなくて車椅子でもアクセスしやすく、近くにトイレもある完璧なロケーション! なんてありがたいんだろう…、まみさんが事前に絵コンテまで描いて練ってくれた最高のピクニックの始まりだ。ピクニックといえば普通地面に直接座るかせいぜい敷物を敷くくらいだけど、なんとテーブルとカフェ椅子持参! テーブルにギンガムチェックのテーブルクロスを敷いて、紙コップではなくガラスのワイングラスというこだわり! オリーブ少女おそるべし…。
料理もほっぺた落ちそうな自家製ラタトゥイユに鶏の丸焼き、ハムにチーズにサラダにピクルスまで、そして冷えたビールにワインにシャンパンに水! そしてデザートはロロ特製フルーツタルト!! 絶え間のない笑い声と笑顔。まるで子供の頃以来忘れていたような濃い幸せの空気にどっぷりと浸かった。
TC1_2005_pique-nique

やがて辺りが黄昏てくるとともに、ある種の説明し難い寂寥も感じ始めていた。この楽しい時間もやがて過ぎ去る。周囲に充満する幸福感を永遠に真空パックしておけたらどんなにいいだろう。そして人生が冴えない時期には「そうだ、あのときの…」ってちょっと取り出して、ふりかけることができたら…。そんなことを密かに想像してしまうほど、思い出に残る完璧なピクニックだったのだ。感謝で胸がいっぱいになった。この時間を忘れることは決してないだろう。
ありがとう。ありがとう。

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