30/12/2025

母の推し活

葬儀で母の従姉妹さんが興味深い話をしてくださいました。
母はローティーンの頃から相撲が好きで、中学生のとき朝潮太郎(三代)を幕下くらいの頃から応援していたそうです。
場所中は取組を見るとすぐに「もっとああすればよかった、こうするといい」というような、よく言えばアドバイス、悪く言えばたちの悪いファンレターwを送っていたのでした。が、当時はメールもネットも無い時代。
毎日電報で送っていたのだそうです。

祖母は「相撲場所が始まると電報代が大変なのよ…」とボヤいていたとのこと。
余談ですが祖母は母のやりたいことは何でもやらせることにしており、母が高校生の頃は自分の洋服を毎週のようにデザインして作るための生地代を何とか工面していたのでした。

相撲の話に戻りますが、やがて朝潮が初優勝すると、なんと母は優勝祝賀会に招かれたそうです。「おかげさまでここまで来れました」ということだったようですが、朝潮関もまさか毎日アドバイスを電報で送ってくるのが女子中学生とは思いもしなかったことでしょう。

母の従姉妹の話によると「そこがカッコいいところなのよ、行かなかったの。ここまで来たから私の役目はもう終わり、って言って。勿体ないと思ったわぁ」

つまり母は中学生の頃から今で言う推し活をしていたナチュラルボーン応援者だったのです。
その後も様々なジャンルのこれはという若い人を見つけては一方的に応援し続けており、近年は藤井風さんだったわけですが、そんなに昔から推し活してたんだ、母らしいなぁと感慨深かったです。

思えば母はいつも独特のレーダーで発見が早く、チームラボの猪子寿之さんが母を訪ねてくださったのが2011年。情熱大陸に出演される1年前で、応援は2007年からでした。
元マイクロソフト会長の古川享さんから今注目している人を聞かれた母が「落合陽一さん」と答えて古川さんを驚かせたのが2014年。当時は古川さんと母以外、居合わせた誰もまだ落合陽一さんを知りませんでした。

でもね、優勝祝賀会に行かなかったのはそんなカッコいい理由じゃなくて、本当のところは明武谷関に「推し変」したからではないか?と推察しています。

ぱとらが学生時代に撮ったポラロイド
高校時代に母が撮ったと思しきポラロイド写真
なんと顔パスで入れていただいていたようです
  

Comments (0) その他 Tags: — Kyo ICHIDA @ 2025/12/30 14:45