30/12/2015

南仏への旅

エレベーター動かず

これぞ南仏、という快晴。
さっそく身支度して客室のある2階から1階に降りようとすると、なんとエレベーターが故障で動かない。もうひとり車イスの女の子が泊まっていて、降りられなくて困っていたので暫し雑談。スウェーデンから友だちと来ているとのこと。スウェーデンではこういうことはあまりないのかもしれないけど、フランスだとしょっちゅうなんだよねぇ…。修理業者が出勤してくる時間になるまで待つしかなさそうだけど、あっ!今日は土曜日だった…orz
彼女には気の毒だったけれど、持参していた松葉杖でゆっくり階段を降りることにした。早く動きますように。

スマホの無い旅

晩に友人たちと会う時間までドライブがてらモナコへ。地中海を右手に眺めながらコート・ダジュールの海岸線に沿って車を走らせる。学生時代に一度来たことがあって景色が所々懐かしい。
狭いモナコ市内を走り回って、とりあえず地図を貰いにモナコのツーリストインフォメーションへ。このときはまだスマホというものが無かったのだった。2年後にiPhoneとして発表される携帯端末の極秘開発が始まった頃だろうか。今だったらスマホの無い旅はかなり不便に感じるけれど、当時はそれが当たり前だから無くても何も困らなかったんだよね。
少なくとも液晶を見ない分だけ景色を眺める時間が長い。

洗練されたモナコの水族館

以前から名前を聞いていて行ってみたかったモナコ海洋博物館へ。波の打ち寄せる断崖にそびえるお城のようで、水族館には見えない建物だ。

« Monaco BW 2011-06-07 17-50-43 » par Berthold Werner — Travail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons - https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Monaco_BW_2011-06-07_17-50-43.jpg#/media/File:Monaco_BW_2011-06-07_17-50-43.jpg
« Monaco BW 2011-06-07 17-50-43 » par Berthold Werner — Travail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons – https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Monaco_BW_2011-06-07_17-50-43.jpg#/media/File:Monaco_BW_2011-06-07_17-50-43.jpg

車イスの入り口がわからなかったのでわびすけに訊きに行ってもらうと正面玄関向かって左側にリフトがひっそりとあった。係のおじさんもとてもフレンドリーで親切に館内の廻り方を教えてくれる。
ここの水族館は前日のマリンランドとは対極で、屋内なので大モノはいないけどライティングや水槽の掃除が行き届いており展示が洗練されている。ちょっと大人向け水族館といった印象。それにしても水族館や動物園は、狭いところに閉じ込められている生きものたちには気の毒なんだけど、見ていて飽きない。
昼食は屋上のレストランへ。天気も眺めもよくてリゾート気分が盛り上がる。嬉しそうなわびすけを見て、やっぱりたまには非日常がなくちゃね、と再認識。
じっくり水族館を観て昼食をとり、日本にも行ったことがあるというアメリカ人弁護士のおじさんと話し込んだり、けっこうゆっくりと過ごした。
帰り際、入るときに車椅子リフトを操作してくれたおじさんとの雑談で「昔ここで父が鉄の魚のオブジェの展覧会をしたことがあるんですよ」と話すと、
「それを早く言ってくれればいいのに!その展覧会覚えてるよ!なにしろ30年近く勤めているからね」とのこと。その時点で既に10年くらいは経っていたんじゃないかと思うけど、それでも覚えてくれていて嬉しかった。

ニースの友人宅へ

誰も知る人のいない見知らぬ土地を訪れるのは旅の醍醐味だけど、旅先に訪ねる人が居るというのはやはり嬉しいもの。
夕方ニースのローラン&まみさん夫妻の家にお邪魔する。元オリーブ少女というまみさんらしく、おしゃれで可愛らしいおうちだ。
もうすぐ赤ちゃんが生まれるとあって、とっても幸せそうなふたりを見ているだけでこちらもお裾分けをいただくみたいに幸せな気分になる。妻を思いやるロロの愛が伝わってくるようだった。見習わねば。
程なくひさなおさん&かのさん夫妻も合流。通常は2年かかるMBAを1年で取得できる短期集中コースがモナコにあるそうで、文字通り寝る間もないような留学生活を送ったひさなおさん。頑張った甲斐あって無事合格しもうすぐ帰国なのだった。
それぞれ別々の友人知人の紹介で知り合ったふた組のご夫婦を繋いだところ、年齢的にも近いしとても仲良くなったようで、ひさなおさんとロロが熱心にビジネスプランのシミュレーションをしていたのが印象的だった。
初めてお邪魔したとは思えないような居心地の良いおうちで料理の得意なロロが腕をふるった絶品ディナーに感動しながら、楽しい時間は流れていった。

そして夜、どうかな〜?と思いながらホテルに戻るとエレベーターがちゃんと動いていて安堵。そして今夜もホテル内ディスコ絶好調なのだった。

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